この仕事が好きなのは「ありがとう」の言葉のおかげ
私は高校卒業後に福祉系の専門学校に進み、そこで資格を取得したのちにこの施設で働き始めました。そもそもこの職業についたきっかけは自分が入院を経験したことでした。最初は看護師に興味を持っていたのですが、調べているうちに介護職を知り、今後の日本が高齢化社会になっていくことを踏まえて介護士を目指すことにしました。実際に学び、実習などに行く中で、私にはこの仕事があっていると感じるようになりましたね。
この仕事を続けてこれたのは、私が高齢者と関わることが好きだということに尽きると思います。介護士として働いていると、本当に些細なことで感謝されます。今でも忘れないのは、お茶を入れた時に「いつも美味しいお茶をありがとう」と言われたことですね。そういった一言があるだけでこの仕事に就いていてよかったなと思います。言葉で表すことは難しいけれど、そういった人との近さを感じられるような、暖かい仕事だと思っています。
介護長として働くこと
普段は30人から40人いる介護職員の管理職として働いています。各部署との連携や利用者の方のご家族とのやりとりも行なっています。日常の業務の中で大切にしていることは「笑顔」です。利用者の方はもちろんですが、職員も含めて笑顔はやっぱり大事だと思います。意思疎通が難しい利用者の方もおられますが、その難しさがやりがいにつながっているのかもしれません。また、介護士の業務は多忙であるからこそ、心が乱されてしまうこともあります。そういった思いを聞くことも自分の仕事だと思っています。
信頼関係を築くことから始まる介護の仕事
この仕事は、人と接する上で優しさがある方が向いていると思います。私にとって優しさというのは、人の話をちゃんと聞けることです。そうやって人の痛みをわかろうとできる優しい方に向いています。やはり介護においてコミュニケーションが一番大切です。そのため、利用者の方との信頼関係を築くことができる優しさを持った人がいいですね。実際に今この施設で活躍している方利用者の方に限らず、職員同士のコミュニケーションもよく取ることのできる人が活躍しています。
私が研修などで意識していることも、これに関連しています。確認をよく取り、どこまで利用者さんのことや介護の仕方を理解をしているか知ろうとしています。
これからの私の働き方
この仕事は介護職員や管理栄養士、看護師など様々な職員の力で成り立っています。これからもっとそういった職員の連携を円滑にしていきたいと考えています。現場の中でもお互いの理解を深めて、尊重していきたいですね。 この施設が始まってから40年経っているのでベテランの職員も多いです。結婚を機に辞めて、また戻ってくる職員も多くいます。それくらい利用者の方だけではなく、従業員にとっても居場所になっている施設だと自慢に思っているので、一度来ていただければと思います。